レッスンや練習に関して
レッスンの中で大切にしていること、
練習で気をつけて欲しいこと
『音』を聴く
「音を楽しむ」と書いて音楽なのですが、『音』をどうするのか。奏でたり、聞いたりと色々でしょうが、楽器で音を奏でるならば『聴いて』欲しいと願います。
鈴木鎮一 ヴァイオリン指導曲集の1〜8巻にはCDが付いていて、曲の模範演奏以外にも、音階やポジション・エチュードのお手本まで収録されています。
今練習している曲を1回聞いた、2回聞いた…ではいつその曲を弾けるようになるやら…。口ずさめる位まで繰り返し聞いて欲しい。
でも、一応弾けるようになったら、今度は『聴いて』欲しい。
以下は鈴木鎮一ヴァイオリン指導曲集1巻の最初の曲「キラキラ星変奏曲」の冒頭です。
16分音符4つ、8分音符2つ、というリズムで、8分音符にはスタッカートが付いています。
これが、以下の譜例1や譜例2で書かれた様になっていないか、自分自身の音を聴いて欲しいです。
おまけ
最初に挙げた「キラキラ星変奏曲」のリズムは、第4巻に収録されている
「J.S.バッハ作曲 2つのヴァイオリンの為の協奏曲 ニ短調 BWV1043 第1楽章」の冒頭、第2ヴァイオリンが弾き始める部分と同じです。鈴木先生は『生徒がこの曲を立派に弾ける様に、このリズムを入れた』と語っていた、と父から伝え聞いています。
広辞苑によれば、広く一般には「聞」を使い、注意深く耳を傾ける場合には「聴」を使う。
hear(無意識のうちに耳に入ること)とlisten(意識して聞く)の違いです。
2022年12月